アートメイクは除去できる!5つの除去方法や費用を徹底解説

眉やアイラインなどにインクを入れ、日常的に行うメイクの「時短」や、スポーツで汗をかいた後も綺麗な眉をキープできる「利便性」からアートメイクをする人も多いのではないでしょうか。

では、一度入れたアートメイクは簡単に除去できるのでしょうか?

「アートメイクに挑戦したものの、イメージと違った」
「アートメイクをしてから1年以上経ったので流行に合わせて形を変えたい」など、
アートメイクを除去したい人の理由は様々です。

この記事では、アートメイクの除去にかかる費用回数、タトゥー(刺青)との違いなど詳しくご説明しています。

アートメイクは専門の医療機関で除去できる

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アートメイクとは、皮膚の表面からごく浅い0.02~0.03mmの部分に専用の機器を使って薬剤を注入して着色する美容技術です。 医療行為に当たるため、医療機関でのみ実施できます。

主に眉毛ヘアライン(生え際)頭皮アイラインリップほくろなど頭部~顔面の皮膚に直接着色することで、水に濡れても落ちません。 アートメイクの持続期間は1~3年程度です。 患者様の年齢や肌質、新陳代謝のスピードで異なりますが、年月が経つと古い細胞と一緒に注入されたインクも排出され、徐々に薄くなります。

ただし、アートメイクは新陳代謝によって薄くなることはあっても、完全に消えることはありません 薄くなったところを部分的に修正するか、完全に除去した上で再度施術する必要があります。

アートメイクとタトゥー(刺青)の違い|施術箇所が「表皮」と「真皮」

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アートメイクとタトゥー(刺青)は、施術される皮膚の場所が異なります。

アートメイクは表皮に専用の針を使って薬剤を注入し、着色します。 一方タトゥー(刺青)は、真皮に傷をつけて着色し、表皮の傷が治癒することで完成です。

皮膚の組織は大きくわけて表皮真皮皮下組織という3つの層で構成されています。

表皮は下層から順に基底層、有棘層、顆粒層、角質層と重なってできています。 表皮と真皮が触れ合う基底層では細胞分裂が活発に行われ、日々新しい細胞が作られています。 分裂した細胞は分化を繰り返し、3~4週間かけて押し上げられ、角層となり最終的に垢となって剥がれ落ちます。 真皮は、表皮の数倍~数十倍の厚さを持つ層で、血管や神経、リンパ管が通っています。 真皮でも細胞分裂が行われますが、表皮に出ることはありません。

表皮に施術されるアートメイクは細胞分裂を繰り返すことで色素が自然に薄くなるが、皮膚の深い場所に彫られたタトゥー(刺青)の色素は表皮側に移動せず残ったままという仕組みです。

アートメイクを除去する5つの方法|施術ごとの費用や回数をご紹介

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アートメイクを除去する5つの方法をご紹介します。

アートメイク除去方法

  • レーザー治療
  • 切除術による除去
  • 除去液
  • カモフラージュ
  • クリーム除去

アートメイクと同様、アートメイクの除去も医療行為です。

ただし、アートメイクは自由診療扱いとなるため、医療機関によって費用が異なります。

施術方法だけでなく、アートメイクの経過年数や肌質、インクの色の種類など、必要に応じて複数回施術を行う必要があるケースもあります。

レーザー治療

必要回数:3回4回程度

費用:30,000100,000

レーザーによる治療方法は、QスイッチYAGレーザーやQスイッチ・ルビーレーザーといった色素沈着を除去するレーザーを用いてインクの粒子を破壊し、代謝で排出します。 肌色や白に反応せず、短時間でメラニン色素だけに高いエネルギーを与えるため、ピンポイントに照射できるのが特徴です。

アートメイクの除去で最も肌に負担の少ない方法のため、最初の選択肢として選ばれます。 レーザー治療は黒や青系の色素は比較的除去しやすいですが、赤系の色素は効果が小さいため、照射の回数が多くなるケースがあります。 色素の種類や眼球に近いアイラインなど、レーザー治療が困難なケースがあるため、場合によっては別の方法をすすめられる可能性もあります。 費用は1回の照射で3万円程度ですが、治療効果によっては3~4回照射が必要になるため10万以上かかるケースも考えられます。

医療機関によっては複数回必要な方向けの回数プランや、2回目以降の費用割引など、お得な支払方法が準備されていますので施術前に相談してみましょう。

切除術

必要回数:1回

費用:33,000330,000

レーザー治療で消えにくかったり、レーザー照射が難しい場所だったりと、レーザー治療では除去できなかったアートメイクは、その部分を手術で切除する方法があります。手術ですので、1回で除去が完了するメリットがあります。 アートメイクの部分を切り取って皮膚を縫い合わせるため、上瞼など場所によってはリフトアップ効果も期待できます。

ただし、基本的に皮膚に傷をつける行為ですので、術後の傷痕が残る可能性があります。 費用は1㎝あたり3万円~と、施術範囲で金額が決められていることが多いですが、医療機関によっては眉やアイライン両側で30万円かかるところもあります。

除去液による除去

必要回数:23回

費用:10,000円~

除去液による除去は、アートメイクと同様医療用の針を使い該当箇所に除去液を入れる方法です。 レーザー治療では落ちにくい赤系の色素は、除去液を使用して取り除くことが可能です。 アートメイクのインクに使用される原材料は、FDA(米国食品医薬品局)にある審査基準によって安全性を推移できます。

一方、アートメイクの除去液にはFDAに認可されている商品はありません。 使用すると肌へのダメージは大きく、施術時の肌の状態によっては強い炎症を起こして痕が残る可能性もあります。 除去液の使用が心配な場合は、施術前にパッチテストを行うことをおすすめします 費用は1㎝×1㎝あたり1万円程度です。

カモフラージュ

必要回数:1回

費用:30,000円~

カモフラージュとは、アートメイクと同じ方法で肌色の色素を注入します。 他の「除去する」方法とは異なり黒や茶色の色素から上塗りする方法です。 レーザー治療では肌色の色素に反応しないため、カモフラージュで注入した色素を除去できません。 人の肌色は血行や外気温、日焼けなどで月日を追うごとに変化します。 カモフラージュで注入した色素と肌の色が合わなくなることで、色が浮いて目立つ可能性があります。

他の除去法に比べ、将来的にリスクが伴いますので他の方法で取り除けなかった場合の最終手段として考えておきましょう。

クリーム除去

必要期間・回数 約1年間(毎日のクリーム塗布)

費用:20,000円~

クリーム除去とは、毎日クリームを塗布することで肌のターンオーバーを促進させ、自然に除去する方法です。

1年程かけて薄くする方法のため、すぐにアートメイクを消したい方には不向きです。 手術と比べるとリスクは低く感じますが、毎日クリームを塗るため肌へのダメージも少なくありません。 使用する場合は必ず専門医の指示に従いましょう。

アートメイクを除去する際の注意点|肌トラブルや脱毛リスクが伴う

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アートメイクを除去する際には、いくつかの注意点があります。 肌トラブルや脱毛効果、インクの完全除去が困難など、様々なリスクがあることを理解した上で施術を受けることをおすすめします。

アートメイク除去後に肌トラブルが発生する

可能性がある アートメイクの除去は、レーザー治療や切除術によって傷痕が残る可能性があります。 特に術後は腫れや赤みが発生することも考えられます。 いつもより入念なケアや保湿を行い、肌をゆっくり休めましょう。

レーザー照射の影響でまつ毛や眉毛が脱毛されるケースがある

アートメイクにレーザー治療を行った場合、インクだけでなく、まつ毛眉毛の毛根にレーザーが反応し、破壊する恐れがあります。 レーザー照射時間は短いため脱毛効果はほとんどありませんが、除去した部分から毛が生えなくなるリスクを加味した上で施術を受ける必要があります。

インクが取り除かれない可能性がある

アートメイクが濃い場合や、赤系のインクが使用されている場合、レーザー治療ですべて取り除けない可能性があります。 また、カモフラージュで注入された肌色のインクは、レーザー治療では反応しないため除去することはできません。

まとめ

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アートメイクの除去には、レーザー治療や切除術など5つの方法があります。

費用は2万円10万円と、施術方法だけでなく、インクの濃さや色の種類、肌の状態で大きく変わります。 アートメイクはタトゥー(刺青)に比べ皮膚の浅い部分に施されており、除去時の痛みは最小限ですが、必ずリスクが伴います。 脱毛や肌トラブル、術後の傷痕など施術ごとに伴うリスクを必ず把握しておきましょう。

アートメイクの除去は医療行為です。 必ず医療機関を受診し、医師の説明をきちんと理解した上で施術を受けるようにしてください。

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