育毛剤を成分で選ぼうとしたとき、よくわからないたくさんの成分名が出てきますよね。
成分について理解していないと、それぞれ成分は何が違うのか、どの成分を選べば良いのかわからなくなるでしょう。
この記事では、薄毛の原因を説明したうえで、自身の抜け毛タイプ・脱毛タイプに応じた育毛剤の選び方をご紹介します。
薄毛の原因・それにあった成分を調べることで、あなたの欲しい情報がきっと見つかるでしょう。
この記事の目次
薄毛の原因
まず、薄毛の原因から解明していきます。
一言に薄毛と言っても、「額の生え際から後退していくタイプ」「頭頂部から薄くなるタイプ」などさまざまなタイプの薄毛があるでしょう。
しかし、原因となることは共通しているところがあります。
こちらの記事ではより詳しい薄毛の原因と予防・対策の説明をしているにで、気になる方は合わせてご覧ください!
AGAかな?と思ったら…とりあえず試してほしい予防・対策3選!
原因①:男性ホルモンの影響(AGA)
「AGA」という言葉を聞いたことのある人は少なくはないでしょう。
AGA(男性型脱毛症)は、成人男性にしばしば見られる脱毛タイプの一つで、思春期以降から薄毛が始まるのが特徴です。
その原因となるのが、男性ホルモンの一種である「テストステロン」です。
血中から毛乳頭の細胞内に入ったテストステロンは「5α-リダクターゼ」という酵素により「ジヒドロテストステロン(DHT)」という物質に変化します。
強い活性を持つこのジヒドロテストステロンが、頭髪に対して毛の成長を止める命令を出すことでAGAが発生します。
原因②:血行不良や頭皮環境の悪化
血行不良になると、栄養が細胞まで十分に行き渡らず、発毛力低下の一因となり得ます。また、頭皮が不潔であったり毛穴が詰まっていたりすると、皮膚常在菌のバランスが崩れ、新陳代謝が乱れるなど頭皮環境が悪化します。
原因③:生活習慣やストレス
生活習慣の乱れは、血行不良や頭皮環境の悪化につながり、毛根へのダメージや毛髪の成長に悪影響を与えるおそれがあります。
喫煙、栄養バランスの偏った食事、睡眠不足などが生活習慣を乱す原因となります。
また、強いストレスは、自律神経のみだれや血行不良を起こし、結果として頭皮環境の悪化につながることがあります。
成分一覧表
育毛剤が有する有効成分の内代表的な成分30種類を、
- 成長促進 → “攻め”の成分
- 脱毛予防 → “守り”の成分
- 頭皮環境改善 → “土台作り”の成分
の3つに分けてご紹介していきます。
ご自身の目的にあった成分を中心にチェックしてみてください。
育毛剤成分一覧表 | |
成長促進 | |
ステモキシジン t-フランバノン バントテニルエチルエテール |
毛母細胞活性化 |
リジュリン ツバメの巣エキス リトオリゴベブチド-21(IGF) |
成長因子補足 |
イチョウ葉エキス エビネエキス L-アルゲニン |
血行促進 |
脱毛予防 | |
キャピキシル
冬虫夏草エキス ノコギリヤシ デュタステリド フェナステリド エチエルエストラジオール |
|
頭皮環境改善 | |
アスコルビン酸 |
皮脂抑制 |
アロエエキス |
保湿 |
イオウ |
炎症防止 |
イソプロピルメチルフェノール |
菌の繁殖防止 |
毛の成長を促す”攻め”の成分
髪の毛は、毛根にある「毛母細胞」から作り出され、頭皮の下にある「毛細血管」から栄養をもらい成長していきます。
しかし、毛母細胞は加齢によって、毛細血管は生活習慣の乱れによって流れが悪くなってしまいます。
このような原因から、伸びづらくなった毛に対しての育毛成分は、
- 毛母細胞を活性化させる成分
- 毛細血管を広げて血行を良くする成分
といった働きによって、毛の生成や成長を促します。
それぞれの働きごとに、該当する成分も見ていきましょう。
毛母細胞を活性化
毛母細胞の流れは加齢に伴い悪くなります。
そのため、毛母細胞を活性化させる必要があります。
- ステモキシジン
- t-フラバノン
- パントテニルエチルエテノール
成長因子補足
成長因子(=グロスファクター)とは、特定の細胞や分化を促すたんぱく質の総称です。
毛母細胞も成長因子の影響を受けているため、成長因子として働く育毛成分を補うことができ、毛の成長を促すことができます。
- リジュリン
- ツバメの巣エキス
- リトオリゴペプチド-21(IGF)
血行促進
1-2で薄毛の原因として血行不良があると説明しましたね。
頭皮の下の毛細血管が生活習慣の乱れやストレスによって萎縮してしまうと、毛に十分な栄養が行き渡らなくなります。
そのため、萎縮してしまった血管を広げる必要があります。
- イチョウ薬エキス
- エビネエキス
- L-アルゲニン
抜け毛を防ぐ”守り”の成分
抜け毛の原因として、1-1で抜け毛の原因が「男性ホルモン(AGA)」にあると説明しました。
AGAはジヒドロテストステロン(DHT)の影響によって発症します。
そもそもジヒドロテストステロンはテストステロン(男性ホルモン)に5αリダクターゼが結びつくことにより生成されます。
そのため、DHTそのものや5αリダクターゼを抑制する必要があります。
- キャピシル
- 冬虫夏草エキス
- ノコギリヤシ
- デュタステリド
- フェナステリド
- エチニルエストラジオール
頭皮を健康に保つ”土台作り”の成分
1-2で頭皮環境の悪化が薄毛の原因と説明しました。
皮脂などの汚れが溜まって毛穴が詰まったり、頭皮が乾燥してサイクルが乱れたりしてしまうと、栄養素や酸素が頭皮や髪の毛に行き渡らなくなります。
このような環境ではAGAの症状をさらに悪化させる可能性があります。
また、頭皮そのものを傷つけたり、菌の繁殖を引き起こしたりして、毛の成長を妨げる恐れがあります。
皮脂抑制成分
皮脂は肌にある皮脂腺と呼ばれる場所から分泌されます。
頭皮の皮脂分泌量が増えすぎてしまうと、毛の成長を妨げたり、悪臭やかゆみの原因ともなります。
- アスコルピン酸
- カシュウ
- ビリドキシンBC1
保湿成分
皮脂は増えすぎると困りますが、逆に少なすぎても問題が生じます。
皮脂が極端に少なく頭皮が乾燥している状態だと、フケやかゆみ、炎症などを起こしやすくなってしまいます。
- アロエエキス
- イラクサエキス
- アセチルグルコサミン
- アルニカエキス
炎症防止
かゆみ・ふけといった症状があるときは、頭皮に炎症が生じてしまっています。
頭皮の炎症は毛の成長を妨げたり、抜け毛の増加へと繋がります。
- イオウ
- オウゴンエキス
- ジフェンヒドラミンBCI
- グリチルリチン酸ジカリウム
菌の増殖防止
過剰な皮脂や頭皮の群れは菌の餌となります。
頭皮の菌が過剰に増殖してしまうと、かゆみや炎症・悪臭といった症状を引き起こします。
- イソプロピルメチル
- チョウジエキス
- ヒノキチオール
- ユーカリエキス
育毛剤の選び方
3-1 自身の抜け毛・脱毛タイプを知ろう
AGAタイプ | 髪の成長因子へ働きかける成分を有する製品(2-1,2-2) |
血行不良タイプ | 血行促進が期待できる成分が配合された製品(2-1) |
頭皮の乾燥タイプ | 細胞活性化や血行促進効果が期待できる製品(2-3) |
脂漏性脱毛など皮脂が関係するタイプ | 皮脂分泌抑制が期待できる成分が配合された製品(2-3) |
育毛剤を選ぶとき、自身の抜け毛・脱毛タイプに応じたものを選ばなければいけません。
そのため、自身がどのタイプなのかを知っておくことが選択において重要になってきます。
価格・使用感が自分にあっているか
育毛剤は即効性が期待できる製品ではないため、長期間の使用を続ける必要があります。
このように、自身のタイプに合わせて商品を選んでみてください。
4種類の例を挙げましたが、自分のタイプが分からなければ専門家(皮膚科、毛髪診断士など)に相談してみてください。
育毛剤を選ぶ際は、自身の抜け毛・脱毛タイプを把握した上で製品を選択する必要があります。
そして、自身の悩みと成分の効能がマッチしているのかを判断してみましょう。
まとめ
育毛剤はそれぞれ配合されている成分に違いがあります。
ご自身の抜け毛・脱毛タイプとその原因を知り、自分にあった製品を探してみてください!