発酵食品は古くから存在しており、普段から皆様も口にしていると思います。最近では、この発酵食品がもたらす美容効果に注目が集まっています。今回は発酵食品に期待できる美容効果について、食と栄養の専門家である管理栄養士が解説します。
目次
発酵食品とは
そもそも発酵食品とは、目に見えない微生物のはたらきによって、ヒトにとって有用な成分がつくり出された食品のことを指します。代表的なものとしては、味噌、醤油、ヨーグルト、キムチ、甘酒などがあげられます。
発酵を促す微生物にも種類があり、主にカビ、酵母、細菌の3つに分けられます。これらが食品、体内で作用することで「身体の内側からの美」を引き出してくれるのです。
発酵食品の効果
では、発酵食品はどんな効果を私たちにもたらしてくれるのでしょうか?今回は「インナービューティー」の観点からいくつか解説していきます。
腸内環境を整える
私たちの腸内には、100兆個以上の腸内細菌が棲みついています。腸内細菌は、善玉菌、悪玉菌、日和見菌の3種類に分かれており、正常であればこれら3種類はバランス良く保たれています。この腸内細菌のバランスが崩れること=悪玉菌が増加している状態では、腸内環境が乱れ、肌トラブルなどにつながってしまいます。
腸内環境が乱れているサインのひとつとして便秘があります。腸の中で便がたまると、悪玉菌が増え、アンモニアなどの有害物資を発生させてしまいます。その有害物質は、腸から体内に吸収され、血液によって運ばれ、有害物質を含んだ血液の一部が汗となり、肌荒れを引き起こしてしまいます。
そこで、発酵食品に含まれる善玉菌をとることで、腸内環境を整え、肌トラブルの改善へとつなげることができます。善玉菌の代表格である、乳酸菌、ビフィズス菌をとるために、ヨーグルト、漬物などを食すことをおすすめします。
腸内環境が乱れているサインのひとつとして便秘があります。腸の中で便がたまると、悪玉菌が増え、アンモニアなどの有害物資を発生させてしまいます。その有害物質は、腸から体内に吸収され、血液によって運ばれ、有害物質を含んだ血液の一部が汗となり、肌荒れを引き起こしてしまいます。
そこで、発酵食品に含まれる善玉菌をとることで、腸内環境を整え、肌トラブルの改善へとつなげることができます。善玉菌の代表格である、乳酸菌、ビフィズス菌をとるために、ヨーグルト、漬物などを食すことをおすすめします。
栄養素の吸収を助けてくれる
健康的な身体や美しい肌をつくり出すためには、その材料となる、糖質、たんぱく質が必要です。偏った食事、ストレス、睡眠不足などで胃腸が弱ると、消化吸収能力が落ちてしまいます。そこで、吸収をサポートしてくれるのが発酵食品です。
微生物のひとつである「麹菌」が摂れる料理にすることで、たんぱく質をアミノ酸に、でんぷんを糖に分解する酵素が含まれるので、食材そのものを消化しやすい形にしてくれます。このはたらきによって、体内では消化の負担を軽減することができ、肌の土台となる栄養が吸収しやすくなります。麹菌が作用している、味噌、醤油、塩麹などを使用した料理を取り入れることがおすすめです。
微生物のひとつである「麹菌」が摂れる料理にすることで、たんぱく質をアミノ酸に、でんぷんを糖に分解する酵素が含まれるので、食材そのものを消化しやすい形にしてくれます。このはたらきによって、体内では消化の負担を軽減することができ、肌の土台となる栄養が吸収しやすくなります。麹菌が作用している、味噌、醤油、塩麹などを使用した料理を取り入れることがおすすめです。
栄養価をアップさせる
発酵を促す微生物の働きによって、元の食品よりも栄養価が高くなる場合があります。例えば甘酒です。米麹がお米を発酵させることによって作られる甘酒は、元のお米よりもビタミン、ミネラルが増えています。飲む点滴とも言われていますよね。同じお米でも発酵の有無で、栄養価が増強し、効率よく摂取することができます。
その他にも、腸内で栄養素を増やす働きをする発酵食品もあります。発酵食品に含まれるビフィズス菌をとることで、抗酸化作用や肌の代謝を促す一部のビタミンB群、Cを合成してくれます。身体の内側からの美容のためには、糖質、たんぱく質などの土台となる栄養と、それらを代謝する際の補酵素として、ビタミン、ミネラルが必要です。偏った食事をしていると、これらの栄養素は不足しやすいので、発酵食品から効率よく摂っていくことが重要です。
毎日の食事に発酵食品を取り入れて
発酵食品の力を引き出すためには、どれかに偏るのではなく、さまざまな種類を摂取し、長期的に続けていくことが大切です。
朝がパンの日はヨーグルトをつける、1日1回は納豆を食べる、みそ汁を飲むなど、ご自身が続けられる方法で、毎日発酵食品をとっていきましょう。発酵食品をとることで、身体の内側から整い、それが外側の美しさへとつながっていきます。